動力系統って自分で出来る ?

2ストエンジンならかなり簡単です。 4ストエンジンは部品点数も多く、調整も難しいので、素人にはハードルが高いと思います。
どちらも腰上(シリンダーから上)までなら何とかなりますが、腰下(クランク部)周りは専用工具と屋内環境の整備施設無しでは、手は出さない方が賢明だと思います。
ただ、2スト・エンジンにせよ、4万km 程度までは、あえて手を加える必要は無いと思います。
管理人は 35,000km でピストン交換、50,000km でクランクシャフトのシール交換、60,000km でシリンダーと2回目のピストン交換、を行っています。
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エンジンの整備 -01
01
エンジンは降ろさなくても大丈夫
グランドアクシスの場合は2ストエンジンなので、エンジンを降ろさなくても腰上部の脱着は容易です。
エンジン内部にゴミや埃が入らない様に注意しましょう。
整備環境が無いので屋外でやっていますが、無謀ですね。
02
ヘッドとシリンダー
シリンダーヘッドとシリンダーを取り外します。
シリンダーのガスケットが固着していましたので、カッターで慎重にそぎ落とします。
ヘッド内部にカーボンがこびり付いていたら、これも慎重に除去します。
カーボンや焼け跡はブレーキクリーナーで丹念に落とします。
強制空冷のエンジンはエアシュラウドに覆われていますから、こんなに汚れていたのか!! っとびっくりするほどキタナイですね。しかも錆サビ
03
ピストン
ピストン周りの部品は交換します。
焼け具合と減り具合をチェックしましょう。
写真は Grand Axis 100 の物ですが、2ストなのでオイルでコゲコゲに成っています。
エンジン内部のパーツは再利用する事は有りません。取り外したパーツは全て新品に交換します。事前にストックを用意してから作業に入ります。
新しいピストンにリングと小端ベアリングを組み込みます。ピストンに排気方向の矢印が付いていますね。
04
新品のシリンダーとピストンに交換
シリンダー内部のヘアラインが残っているかチェックします。
摩耗が偏ったり、残っていない場合は、ホーニングが必要になりますが、オーバーサイズのピストンが手に入りそうに無いので、60,000km 弱でシリンダーも交換しました。
台湾ヤマハ製のシリンダーが格安で入手出来ました。
シリンダー内部のクロス目のケガキ痕(ヘアライン)は、潤滑用のオイルが入り込む為の溝ですので、これが均一に無いと理想的な潤滑が行われません。
05
クランクオイルシール交換
クランクシャフトのオイルシールも交換します。
2ストエンジンの場合はガソリンにさらされますので、シールも硬化しやすいのかなと思います。
特に2ストエンジンの場合、機密低下はエンジンパワーに直結しますので、2-3万km も走ったら交換したいものですね。
ちなみにリングの向きは、基本「丸みを帯びた方が取り付け面」です。
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使った道具類
01
潤滑・グリス類
シリコングリス(信越化学工業)
熱による溶出が少ない
00
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02
トルクレンチ
E-Value プレセット型トルクレンチ トルク設定範囲:5~25N・m
トルク設定範囲:20~110N・m
 
03
手袋と箱ティッシュ
使い捨てゴム手袋(モノタロウ)
箱ティッシュ(ウエス替わり)
04
シールプーラー
クランクシャフト・オイルシールの取り外しにに使います。
モノタロウ製
05
スナップリングプライヤー
サークリッププライヤーとも呼ばれます。
ヘッド交換式が便利です。