電装系統ってどこ ?

電気を使った箇所は全て電装系統となりますが、一般的には灯火類(ヘッドライト・テールライト・ウインカー・メーター等)をイメージする事が多いと思います。
今回は電装の大元、発電機とスターターの整備を紹介します。
通常発電機を直接整備する機会はあまり無いと思いますが、オイルポンプやクランクシャフトのオイルシールをメンテナンスする場合は、発電機(ゼネレータ)を取り外さないと先へ進めません。
又、珍しい故障では有りますが、エンジンや走行の振動によって(と思われますが)、ゼネレータの配線被覆が破損し、クランク本体と接触・短絡 と言う事態に成り、半田ごてを使って修復した事例も紹介します。
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電装系の整備
01
ゼネレータ―とオイルポンプ
強制空冷のファンを取り外すと、ゼネレータ―、オイルポンプと格納されています。
外側のローターを外すには、専用工具「ロータープーラー」が必要となります。
自作も可能ですが、それほど高い工具でも有りませんので、持っていても良いかと。
この個所は更に奥には「オイルポンプ」そして「クランクシャフト・オイルシール」が有りますが、それらは別に紹介します。

02
ゼネレータ―配線の短絡修理
今回「ヘッドライトの不点灯」の原因を探るために発電機まで至りました。
チェックを進めている内に、やっと原因にたどり着きました。
コイルの配線被覆が破れて、芯線がエンジンブロックと短絡していたのです。
恐らく永年のエンジンや走行時の振動で、少しずつこすれたのだと思います。
これはなかなか見つけられない個所ですね。
新しい電線に取り換えてハンダでしっかり結線し、絶縁テープで補修し、無事解決です。
03
スターターモーターのOH
これはスターターモーターのオーバーホールです。
ベアリングの状態、ブラシの摩耗具合、各接触子の摩耗と汚れをチェックし、軽く潤滑して組み込みました。
デリケートな構成部品の為、慎重に作業します。
04
バルブ交換
メーター照明バルブです。
暫く以前から「だいぶ暗く」なりましたが、やっぱりフィラメントが切れていました。
とりあえずメーター照明のバルブを総点検です。
白いコピー用紙の上で見ると解り易いですよ。
もう一つの写真は「切れてない」方です。
05
ウインカーリレーとブザー
AxisZはウインカーリレーが無音です。
最近は無音が増えたみたいですが、消し忘れも多くなりました。
音の出るタイプのリレーに交換しましたが、音量が小さく走行時に気づきません。
そこで「キジマ製」のウインカーブザーを取り付けました。
これはなかなか良いです。音量も調整できます。
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使った道具類
01
テスター
導通テストに有ると便利。
三和電気計器製
00
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02
トルクレンチ
E-Value プレセット型トルクレンチ トルク設定範囲:5~25N・m
トルク設定範囲:20~110N・m
 
03
手袋と箱ティッシュ
使い捨てゴム手袋(モノタロウ)
箱ティッシュ(ウエス替わり)
04
シールプーラー
クランクシャフト・オイルシールの取り外しにに使います。
モノタロウ製
05
スナップリングプライヤー
サークリッププライヤーとも呼ばれます。
ヘッド交換式が便利です。
06
半田ごて
07
マグネットロータープラー
ゼネレーターのマグネットローターの取り外しに使います。
デイトナ製